日記
帯には帯の物語
何人かの友達から、要らない帯を使ってほしいと言ってもらっている。
有り難い!
私の帯バッグづくり、知られてきたのかな?
こうなると、いい加減な物は作れない💦
提供してくれた人をガッカリさせたくないし、
帯を台無しにしたのでは、帯と帯を作ってくれた人にも申し訳ない。
だから、おいそれとはハサミは入れられない。
帯から、素敵に変身したイメージが立ち上ってくるのをひたすら待つ。
タンスで眠ってもらって、時々出しては、眺め、撫でてみる。
たまに、5本に1本くらいか、見たとたんにイメージがわいて、待っていたように作りたくなるものもある。
昨日は、そんな帯の由来を聞く機会があった。
かなりのブランド品で希少価値があって、それを持っていた人がどんな思いで友人に託したかを知った。
う~ん、初めにそれを聞いていたら、ハサミを入れる手が止まっちゃったかもな~・・・
それを持っていた人は、若くして病に倒れ今は亡い趣味人だったそうです。
その帯を締める日を夢見て闘病の末、一度も締めることなく逝ってしまったのです。
私の思い残しは、あの帯には一度でも誰かの背中を飾ってもらいたかったなぁ、というところ。
その後で、バッグづくりの私としては、やはりこのデザインで作るかな。
このバッグはまだ手元にありますが、これを見た人が、持ち手も帯地で同じ形を作ってほしいとオーダーしてくれました。
そしてできたのがこれ
↓ ↓ ↓
素敵でしょ?!
最初のよりいいかも(苦笑)
Simple is best.
オーダー受けると、すごい勉強させてもらうんです、いつも。
二つ目のバッグは、晴れてひきとられていったので手元にはありません。
長い帯でも、もう同じものは作れません。
いろんな物語を体験して、私の手元に届いた帯が、バッグに変身して新しい旅に出る。
私にとっても、帯一本ずつ、バッグ一つ毎の一期一会。
だから、最善を尽くすのは当然(^_-)-☆
今日の言葉:後悔のない人生を送るには、いつも最善をつくすこと